歯科開業時には、治療に使用する医療機器の準備も必要です。機器によっては数百万円以上かかるものもあるため、購入する際は慎重な検討が求められます。ここでは、歯科開業時に準備する主な医療機器や選ぶポイントについて解説します。
歯科診療と治療に必要な機能が集約した総合的な設備で、小児用やメンテナンス用、カウンセリング特化型などの種類があります。歯科開業時には、想定する患者の年齢層や治療スペースの規模に応じて、設置する台数を検討しましょう。
歯科ユニットの価格はメーカーや機能によって大きく異なり、1台あたりの一般的な相場は200万~500万円程度です。海外メーカーから100万円程度で購入できる低コストのモデルも登場しています。歯科ユニットはカスタマイズも可能なため、周辺機材やオプションの価格も含めた総額で考慮する必要があります。耐用年数やメーカーのサポートなども踏まえながら、自院のコンセプトに合ったものを選びましょう。
肉眼では確認しづらい歯の奥に隠れた虫歯や歯周病の発見に役立つのが、レントゲンや歯科用CTです。レントゲンは口腔内の平面的な画像しか撮影できないため、新規開業する歯科医院では歯科用CTの導入が主流になっています。歯科用CTを使えば口腔内の立体的な情報を収集でき、親知らずと顎神経の距離やインプラント治療のための顎の厚みの把握などに役立ちます。
精度の高い歯科治療を行うのに欠かせない医療機器ですが、購入するには数百万~数千万円以上の高額な費用が必要です。また、設置するにあたって専用の区画設備と内装費用も確保しないといけません。開業資金で賄うのが難しい場合は、リースなどの手段もあります。ただし、キャッシュフローのやりくりが必要になってくるので、事業計画で返済プランを十分に練ったうえで検討しましょう。
バキューム・コンプレッサーも歯科治療において必須の医療機器です。ユニットの台数によってバキュームに求められる性能や馬力が変わってくるほか、設置場所や配管位置の問題などもあるため、内装計画までには自院の規模やユニット数、バキューム・コンプレッサーの購入にあてる予算などを決めておくようにしましょう。
バキューム・コンプレッサーの価格はメーカーによって異なりますが、クオリティの高いものや容量の大きいものだと数十万~百万円以上の予算が必要になることもあります。また、医療機器の価格のほかに配管工事費も確保しておかないといけません。開業時に導入しない場合でも、将来的に導入予定があるのであれば配管をあらかじめ作っておく必要があります。
治療器具には患者の血液や菌などが付着しているため、院内の感染リスクを抑えるためにはオートクレーブ(滅菌機)が必須です。オートクレーブは歯科医院だけでなく、徹底した衛生管理が求められる医療現場や研究所などでも導入されています。オートクレーブにはクラスNとクラスBの2種類あり、滅菌力がより優れているとされているのはクラスBの機器です。
歯石を除去するのに使用するスケーラーは、大きく分けて「手用スケーラー」「超音波スケーラー」「エアースケーラー」の3種類に分けられます。
スケーラーの中でも最も標準的に使用されるのが手用スケーラーです。細かい歯石汚れの除去に適しており、特に歯茎と歯の隙間についた歯石を取るのに使用されます。超音波スケーラーは歯石の除去に超音波振動を利用するのが特徴で、治療時の痛みが比較的少なく、歯を傷つけにくいというメリットがあります。
エアースケーラーも超音波スケーラーと同様に振動を利用する機器ですが、超音波スケーラーに比べて出力は弱め。治療の効率性は落ちるものの、施術中の痛みや不快感が超音波スケーラーに比べて少ないため、痛みや不快感に敏感な患者の治療に適しています。また、電磁波を使用しないので、ペースメーカーを装着している患者にも使用可能です。
スケーラーの価格はメーカーによって異なるため、予算に合ったものを選ぶようにしましょう。
多くの医療機器の中から自院に合ったものを選ぶポイントは、「開業予算」と「診療方針・コンセプト」の2つです。
開業予算を考えずに機器を導入してしまうと、後の資金繰りで苦労する可能性があります。開業前からすべての機材を揃える必要はなく、まずは最低限必要な機材のみを準備しましょう。開業後の資金の状況を見ながら、追加購入を検討するのがおすすめです。
医療機器を選ぶ際は、診療方針や自院のコンセプトを考慮することも大切です。子ども向けの歯科医院を開業するのであれば小児用の設備、治療中の患者の快適性を重視するならユニットチェアの座り心地などを確認しながら選ぶと良いでしょう。
歯科医院に必要な医療機器には高額なものも多いため、リースを検討する方も多いでしょう。購入とリースのどちらにもメリット・デメリットがあるので、どちらを選ぶのが正解とは一概には言えません。
たとえば医療機器の購入は、追加費用が発生しないのがメリットです。ただ、会計上は資産として扱われるため、固定資産税や保険の支払いが発生します。また、減価償却で資産を少しずつ経費に計上するので、会計処理が煩雑になることにも注意が必要です。
リースであれば固定資産税や保険の支払いをリース会社に任せることができ、煩雑な事務手続きや経理は必要ありません。初期費用を抑えられるので開業資金に余裕を持たせられる一方で、リース期間の満了時に追加費用が発生します。また、売却や譲渡ができないのもリースのデメリットと言えるでしょう。
歯科医院で使用する医療機器は高額なものが多く、それでいて患者に安心して治療を受けてもらうには性能の高さも求められるため、安さだけに注目して機器を選ぶということはできません。歯科医院の開業を考えているのであれば、事業計画を入念に立てたうえで、医療機器の購入もしくはリースを検討する必要があります。
自院の目指す診療方針やコンセプトも考慮しながら、適切な医療機器を選定しましょう。
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