歯科医院におけるリスティング広告のポイントとは？

リスティング(LTG広告)広告のポイント

ターゲットを絞る

リスティング広告のポイントとしては、まず「自分の歯科医院のターゲットをしっかりと見極める」ことが挙げられます。歯科医院の広告を出稿する場合には、自院に通うのが難しい方や、そもそも関係のない人にも広告が表示されることになってしまうために効率的とはいえません。この点から、細かくターゲットを設定して、情報を届けたい層にしっかりとアピールできるようにすることが大切といえるでしょう。

広告のターゲットを絞る場合には、自院のデータをもとにして「年齢層」、「性別」、「職業」、「年収」など、細かく決めていくことがおすすめです。例えば、高齢者をターゲットにしている歯科医院であれば、年齢や性別などの属性について決めるとともに、「介護」や「健康」などのキーワードを検索している方をターゲットにすることで、対象とする方にしっかりとアピールできるようになります。

配信地域を設定する

上記でご紹介したように、歯科医院の広告を出稿する場合にはターゲットをしっかりと決めることが重要ですが、それに加えて「どこの地域に配信するか」もポイントとなってきます。これは、自院に通える方にのみ広告を表示できるように設定を行うことで、より効果的にアピールできると考えられるためです。

逆に、自院に通うのが難しい方にアピールしても集患に結びつけるのは難しいといえますので、どこの地域の方とターゲットとするのかを考えて、広告の精度を高めていく点も重要といえるでしょう。

キーワードのマッチタイプを見極める

歯科医院の広告では、キーワードの「マッチタイプ」を見極めることもポイントのひとつとなってきます。マッチタイプとは、広告を表示する範囲を調整できるキーワードの設定です。この設定が広い場合には広告費用が上がって関連のない検索にも表示されてしまうため、マッチタイプを絞ることにより費用対効果の高い広告につなげられるでしょう。

具体的なキーワードのマッチタイプには、下記の4種類があります。

• 完全一致
• フレーズ一致
• 部分一致
• 絞り込み部分一致

例えば「部分一致」の場合は幅広いキーワードでの表示が行われますので、無駄な広告費の削減につなげるには「絞り込み部分一致」の使用がおすすめといえるでしょう。このように、マッチタイプを絞ると広告精度が高くなることから、ターゲットとする方に対して広告の表示がしやすくなります。また、このマッチタイプの活用により、この後ご紹介する除外キーワードの設置もしやすくなるメリットもあります。

除外キーワードを決める

成果に繋がりにくい「除外キーワード」を決めることも、リスティング広告を出稿する際のポイントといえます。無駄な検索キーワードをそのままにしておくと、広告のクリック率やコンバージョン率が低くなることから、広告費用の無駄につながってしまうでしょう。

例えば、効果の測定を行う際にコンバージョンが全くない、またコンバージョンが少ないにもかかわらず予算がかかりすぎているキーワードがあれば、それが除外キーワードであると考えられます。この除外キーワードは、費用対効果に関わってきますので、定期的にツールでキーワードを確認していくことが大切といえます。ただし、機会損失につながってしまわないように、どのキーワードを除外するのかをしっかりと検討していきましょう。

予約フォームと電話ボタンのタップ数を確認する

リスティング広告出稿後は、「予約フォーム」と「電話ボタン」のタップ数を確認しましょう。この部分を確認すると、どちらから予約が入っているのかを分析できます。いずれかからの予約が少ない場合には、改善のための対策を行うことによって、より多くの患者獲得につなげられる可能性があります。

改善の例として、予約フォームからの予約が少ないケースでは、予約フォームに記入する内容が多く、利用する人が面倒・手間がかかると感じてしまっているなどの原因が考えられます。また、電話ボタンを利用した予約が少ないケースでは、電話ボタンがわかりにくいために、ユーザーは電話ボタンがあることに気づいていないなどの可能性が考えられます。

この予約ボタンと電話ボタンがどれくらい利用されているのかは、予約数にも大きく関わってくる部分となってくるため、定期的にチェックしておきたい部分です。

医療広告ガイドラインを遵守する

広告を出稿する際には、「医療広告ガイドライン」を遵守する必要があります。この医療広告ガイドラインとは、厚生労働省によって掲げられている、医療機関の広告に関する指針です。2018年にガイドラインの改正が行われていますが、この改正によりWebサイト・Web広告も規制対象となっているため、Webを利用した広告出稿を行う際にも注意しましょう。

この医療広告ガイドラインの中では、例えば「虚偽広告」や「比較優良広告」「誇大広告」「患者等の主観に基づく、治療等の内容又は効果に関する体験談」などが禁止される広告として挙げられていますので、あらかじめ確認しておくことが大切です。

このガイドラインに違反した場合には、保健所による調査や行政処分を受ける可能性があります。また、医療広告においては、薬機法や景品表示法などさまざまな法律も関わってきますので、法律に基づいた広告文言を使用し、医療ガイドラインを守ることが非常に重要です。

歯科のリスティングにおける注意点

広告審査

リスティング広告を出稿するには、広告審査を受ける必要があります。もし広告審査を通過できない場合には広告配信が行えません。各企業で広告の審査基準は異なっているものの、主に「適切な広告内容・表現が用いられているか」「ユーザーによって有益であるか」「公序良俗に反しない内容となっているか」などの点が求められます。

具体的な基準については、広告媒体各社で「広告ポリシー」などの形で審査基準を公表しています。スムーズに広告審査のプロセスを進めるには、広告の審査基準についてしっかりと理解しておく必要があります。

もし審査に落ちてしまった場合には、指摘された部分を修正した上で再審査を依頼します。そのため、あらかじめ審査基準や広告表現を十分にチェックした上での広告制作を行うことが大切といえるでしょう。

ホームページの改善が必要な場合がある

リスティング広告を出稿し、広告からWebサイトを訪問してもらえたとしても、Webサイトの内容が魅力的でない場合には集患につなげにくくなります。そのため、訪問数が多いもののなかなかお客さまの数が増えないなどの場合には、Webサイトの内容を見直してみましょう。ポイントとしては、下記のような内容が考えられます。

• サイトの見た目
• サイトの使い勝手
• 情報が充実しているかどうか
• ユーザーが欲しい情報が得られるサイトになっているか　など

場合によっては、サイトの改善が必要な場合もあると考えられます。このように、自院のサイトが魅力的な内容になっているかどうかを随時確認することは、集患を目指す上で重要なポイントのひとつです。

表現の規制

医療広告の出稿にあたっては、さまざまな表現規制に注意する必要があります。上記でも述べていますが、医療広告ガイドラインや薬機法、景品表示法など関連する法律などを確認し、規制対象となる表現を使用していないか確認しましょう。広告ではさまざまな表現に注意する必要がありますが、例えば下記のような例が挙げられます。

• 誇大広告にあたる「最先端」「最適」などの表現
• 「日本一」「ナンバーワン」などの最上級表現
• 他の医院よりも優良である点をアピールする内容　など

このように、誇大広告や虚偽広告、効果の誤認を招く表示など、規制されている表現を用いないように注意しましょう。

まとめ

リスティング広告は、歯科医院を探している人にピンポイントで広告できる、効果測定が行いやすいなどさまざまなメリットが得られます。そのため、集患を行いたいと考えている場合には、ぜひ検討したい方法のひとつといえるでしょう。

ただし、こちらの記事でご紹介してきた通り、リスティング広告を出稿する際のポイントや注意点にはさまざまなものがあります。しっかりとポイントと注意点を押さえながら広告制作を行うことで、効率的・効果的にリスティング広告を活用できるようになるでしょう。