歯科ユニットは、歯科医院の開業準備において最も慎重に選びたい設備のひとつです。価格が高いだけでなく、診療の質や患者の快適性に直結したり、医院の雰囲気や導線、スタッフの働きやすさにも影響するため、どのユニットを選ぶかは非常に大切です。
この記事では、歯科ユニットを導入する際に押さえておきたいポイントや注意点を詳しく解説します。
歯科ユニットとは、診療チェアに加えて治療に必要な装置や機器を組み合わせた、歯科診療専用の設備です。
一般的には以下のような構成になっており、患者が座って治療を受ける「椅子」というよりは、歯科治療のための“ワークステーション”としての役割を持ちます。
歯科ユニットの本体価格は、1台あたり200〜500万円程度が一般的な相場です。なかには100万円台の海外製モデルもありますが、サポート体制や品質面を考慮すると、安さだけで選ぶのは避けたほうがいいでしょう。
また、導入時には本体価格だけでなく、コンプレッサーやライト、モニターなどの周辺機器、設置工事、メンテナンス費用も含めた「トータルコスト」で判断することが大切です。
ユニットは数年単位で買い替えるものではありません。5〜10年使い続けることを前提に、「維持費を含めたランニングコスト」「消耗品の交換頻度」「サポート体制」までを考慮して選ぶのが賢い選択です。
最も大切なのは、歯科医師自身が毎日使いやすいと感じられるかという点です。
診療スタイルによって「右手で操作したい」「立ち位置はこう取りたい」など、細かな好みがあります。スムーズな操作性、動線、治療時の姿勢の取りやすさなど、実際の使い心地をイメージして選ぶことが重要です。
リクライニングのスピードや角度、治療器具の取り回しやすさなど、実際に使ってみないとわからない部分も多いため、可能であればショールームや展示会などで実機を確認するのがおすすめです。
ユニットは患者さんにとって、「治療を受ける時間のすべてを過ごす場所」です。
患者さんが少しでもリラックスして過ごせるよう、チェアのクッション性やリクライニングのスムーズさ、治療器具の視認性(見えにくい工夫)、足元の動かしやすさにも配慮しましょう。
最近では、小児向け・高齢者向け・訪問診療用など、患者層に応じた専用設計のユニットも登場しています。患者層や医院のコンセプトにあわせて検討してみるのがおすすめです。
導入予定の台数や診療スペースの広さとの兼ね合いも重要です。
設置できるからといってギリギリのレイアウトにすると、患者さんの誘導やスタッフの動きに無理が生じ、日々の診療に支障をきたすおそれがあります。
とくに、開業当初は「動線の重要性」に気づきにくいこともあります。ユニット間のスペースが狭すぎると、歯科助手との連携に支障が出たり、清掃・準備の作業効率が落ちてしまう可能性も。図面の段階で余白や通路の広さも含めて検討しておくと安心です。
患者さんにとって歯科医院は、多少なりとも緊張を感じる場所です。そこでユニットのデザインや色使いは、空間全体の印象を和らげる役割を果たします。
ユニットの色味や素材感は、患者さんの年齢層や注力したい診療メニューにあわせて選びましょう。
たとえば、ファミリー層をターゲットにしたり小児歯科に力を入れているクリニックなら、明るめでやさしい色味のほうが、アットホームで親しみやすい雰囲気になります。
審美歯科やインプラントなどに力を入れたい場合は、高級感のある落ち着いたカラーや質感のモデルが適しているでしょう。
多機能なユニットは魅力的に見えますが、「すべての機能を使いこなせるか」「メンテナンスに手間がかかりすぎないか」も考える必要があります。
特に、「最初だからいいものを」と考えてハイエンドモデルを選んだものの、実際には使わない機能が多かったり、結果的に動作トラブルが起きやすかったり、メンテナンス費用が高くついたり…というケースも見られます。
診療の進め方が定まっていない初期段階では、あとから機能を追加できるモデルを選んでおくと、無駄のない設備投資ができます。
歯科ユニット選びでは、清掃のしやすさや感染予防対策も欠かせません。次のようなポイントを確認しておきましょう
長く使う設備だからこそ、導入後のトラブル対応も見落とせません。保証期間やアフターサポート体制はメーカーによって大きく異なります。5年保証・10年保証・訪問修理の有無なども要確認です。
修理受付の窓口や対応地域、部品の供給体制などをチェックし、トラブル時にすぐ連絡が取れるメーカーかを見極めましょう。
開業時に重視しておきたいのは、診療ユニットのように『目に見える設備』だけではありません。『目に見えない集患導線』であるホームページも重要です。
飽和状態の歯科医院の中で生き残るには、もはや技術やサービスだけでは難しい時代。集患・集客のためには、他院と差別化することや、それをホームページで伝わるように表現することが必要になります。
当サイトでは、歯科医院の集患を最大化するためのホームページ制作会社を紹介します。ぜひこちらも参考にしてみてください。
デザイン性と操作性に優れており、高いシェアを誇るメーカーです。
ユニットの設計には人間工学が取り入れられており、患者さんが自然な姿勢で楽に座れる設計や、医師が扱いやすいレイアウトが特徴です。
バリアフリーモデルや訪問用もラインナップされており、幅広い診療スタイルに対応できます。デザインにこだわりたい医院や、国内サポートを重視する方におすすめ。
パーツを簡単に取り外して洗浄できる構造になっており、清掃性・感染対策に強みをもつメーカーです。
ユニットのカラーや収納、キャビネットの組み合わせなどが選べるモデルもあり、クリニックの診療スタイルや診療スペース、内装の雰囲気にあわせてカスタマイズできます。
美容機器でも知られるタカラベルモントは、見た目の美しさと使いやすさを両立した歯科ユニットを提供しています。
カラーバリエーションが豊富で、シートカラーだけでも30種類近くから選べるモデルもあり、医院の内装とトータルでコーディネートしやすいのが特長です。
ジーシー(GC)は、歯科材料や機器全般を扱うメーカーです。国内自社工場で一貫生産しており、安定した品質が強み。導入後の教育サポートも充実しています。
「抹茶」や「真珠」など、和のテイストを感じさせるカラー展開を取り入れており、他院とは違った印象づくりが可能です。
エーデックの歯科ユニットは耐久性に優れており、アメリカ・カナダの教育機関でも高い導入率を誇るメーカーです。
5年保証が標準仕様で、サポート体制の安心感も魅力。拠点によっては工賃・部品・出張費を一定期間無料にするなど、導入後のフォロー体制が整っています。
シンプルな操作性と堅牢な作りで、「故障リスクを最小限にしたい」「長く安定して使える機種を探している」という方におすすめのメーカーです。
歯科ユニットは、患者さんにとっては「治療を受ける場所」であり、歯科医師にとっては「毎日何時間も向き合う仕事道具」であり、そして開業する医院にとっては「空間とブランドを形づくるシンボル」のような存在です。
価格やデザイン、カタログスペックだけで選んでしまうと、「思ったより圧迫感があった」「導線がうまく取れない」「必要な機能が抜けていた」といったミスマッチが起こる可能性があります。
大切なのは、日々の診療で「医師やスタッフが使いやすいか」「患者さんがリラックスして過ごせるか」という視点です。チェアの可動域、ツールの取り回し、患者の乗り降りのしやすさなど、実際の診療シーンを具体的にイメージしながら検討しましょう。
導入前にショールームで操作感を確認したり、先に導入した医院の声を聞いたりするのもおすすめです。
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※1「乗り換えなどの主要駅は出口ごとのエリア、矯正歯科専門医院様や専門サイトの際はターゲットによるため、弊社にて調査のうえ判断させていただきます。」との記載があります。参照元:イグザクト https://www.ex-act.jp/