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インプラント広告の戦略と広告規制

インプラントは自由診療のなかでも売上が特に高い治療法のため、集客に力を入れたいとお考えの歯科医院も多いはず。ただ、インプラントは患者さんから選ばれにくい治療法でもあるので、集客を成功させるには広告戦略が重要となってきます。

このページでは、インプラントの集客に広告戦略が重要となる理由や主な施策、注意すべき広告規制について解説します。

インプラントの集客には広告戦略が重要

費用が高額で治療につながりにくい

自由診療のインプラント治療には保険が適用されないため、一般的な歯科治療に比べて費用が高額になります。

インプラント治療の対象となるのは、歯周病や虫歯、怪我などが原因で歯を失った患者さんです。歯を失ったときの対処法はインプラントだけではないので、インプラントよりも治療費の安い入れ歯やブリッジが選ばれる傾向にあります。また、自由診療は歯科医院によって治療費が変わってくるため、どのぐらいの費用がかかるのかが分からないという不安も、患者さんがインプラント治療を選択しにくい原因となっています。

インプラント治療がそれほど浸透していない

歯に対する意識の高い欧米に比べて、日本ではインプラント治療の普及率が低く、治療の候補に自然とあがるほど浸透していないのが現状です。一方で、インプラント治療に対応している歯科医院の数は増えており、供給過多の状況となっています。競合となる歯科医院が多いことで患者さんが分散しやすくなっているため、新規患者を獲得するには、自院の認知度を高めて他院と差別化を図る広告戦略が重要となってくるのです。

インプラントの主な広告戦略

インプラント治療専門のホームページを制作する

インターネットで情報を収集して受診する歯科医院を選ぶ患者さんが増えていることから、多くの歯科医院が自院のホームページを開設しています。一方で、特定の治療専門のホームページを運用している歯科医院はまだ少ないため、競合との差別化を図るなら専門のホームページを制作するのがおすすめ。患者さんにもインプラントに力を入れている歯科医院としてアピールでき、集客につながりやすくなります。

リスティング広告を出す

リスティング広告(検索連動型広告)は、GoogleやYahoo!、Bingなどの検索エンジンを利用した際に、検索結果画面の上部に掲載されるテキスト形式の広告です。ユーザーが検索したキーワードに応じて広告を表示できるのが特徴で、関心の高いユーザーに発信できるのでクリック率が高く、ホームページへの流入数を迅速に増やしやすいメリットがあります。

ただ、競合が多くなるほど広告費が高額になりやすいため、どのキーワードに対して広告を出すかは慎重な判断が必要です。

SEO対策をする

SEO対策は、Googleなどの検索エンジンで自院のサイトを上位表示させるための施策のことです。

治療費が高額なインプラント治療は、インターネットで歯科医院の情報を収集してから比較検討する患者さんが多い傾向にあります。インプラントの仕組みや治療法など患者の知りたい情報を網羅したコンテンツを作成し、検索結果で上位に表示できれば、患者さんが比較検討する際の有力候補になれる可能性が高いでしょう。

ただ、SEO対策はリスティング広告と違って即効性がなく、上位表示させるには専門的な知識が求められます。SEO対策に取り組むのであれば、専門の業者に相談するのがおすすめです。

MEO対策をする

MEO対策は、Googleマップ検索で上位表示を目指す施策のことです。インプラントは治療期間が長いため、利便性を考慮して通いやすい近隣の歯科医院を検討する患者さんが多い傾向にあります。「○○(地域名)+インプラント」などの関連キーワードでの上位表示を目指すことで、インプラントへの関心が強い地域の患者からの問い合わせにつながりやすくなります。

ポータルサイトに登録する

自院のホームページへの流入を増やすには、歯科やインプラント専門のポータルサイトに登録するのも有効な施策です。

リスティング広告やSEO対策などで獲得できない患者にもアプローチできるほか、SEO対策で重要となる被リンクやサイテーションの獲得といった副次的な効果を期待できるメリットもあり。ちなみに被リンクとは外部サイトから自院のホームページに向けられたリンクのことで、サイテーションは自院のホームページ名や医院名などが他サイトに掲載されることです。

ポータルサイトによっては登録費用が必要なところもあるので、登録条件をしっかりと確認し、費用対効果を慎重に判断してから登録を検討しましょう。

SNSを活用する

SNSで情報収集している人も増えているため、SNSプラットフォームに広告を配信するという方法もあります。SNSのなかでも画像で視覚的に訴えられるInstagramは、インプラントをはじめとする審美歯科に関心のある潜在層へのアプローチとして有効です。医療広告ガイドラインを遵守しながら、症例写真の掲載を検討しましょう。

フリーペーパーや新聞など紙媒体に広告を出す

インターネットをあまり利用しない高齢者をターゲットにする場合、フリーペーパーや地元新聞紙などの紙媒体に広告を出稿するのもおすすめです。「インターネットで調べるほどではないけど、インプラントに関心がある」という人にもアプローチでき、Web広告だけの施策では抜け漏れていた潜在層の集客効果を期待できます。

インプラント広告の規制に関する注意点

広告に記載する表現に気をつける

医療行為であるインプラント治療の広告を配信する場合、表現に注意が必要です。事実を不当に誇張したり誤認させたりするような表現は誇大広告に該当するほか、ほかのクリニックよりも自院が優れているような表現は比較優良広告に該当し、医療広告ガイドラインで広告の掲載が禁止されています。

たとえば「日本一」「NO.1」「最高」などの最上級を意味する表現は、たとえ事実だったとしても比較優良広告に該当するので注意が必要です。また、定期的なメンテナンスが必要となるのに、「治療は1日ですべて終了する」といった事実を誤認させる表現も禁止されています。

ビフォーアフター写真だけを掲載しない

治療効果を訴求しようとビフォーアフターの症例写真を掲載する場合、治療内容や期間、費用、リスクが一目で分かる記載が必要です。写真やイラストだけを掲載するといった説明が不十分な広告は、医療広告ガイドラインで禁止されています。また、情報を一目で分かるように記載せずに、リンクボタンで詳細ページに遷移させるといった方法も医療広告ガイドラインに抵触する可能性があるので、注意しましょう。

広告に口コミを掲載しない

口コミや体験談はあくまでも個人の主観による情報で、患者によって感想が変わってくるため、医療広告ガイドラインでは広告に口コミを掲載することは認められていません。自院への口コミだけでなく、ほかのサイトに掲載されている口コミを広告に引用することも禁止されています。

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