歯科医院を探している患者さんは、スマートフォンで複数の医院サイトを比較しながら受診先を決めます。そのため、ホームページの表示が遅いと、医院の情報を見る前にページを離れてしまいます。
表示速度は、患者さんがサイトを快適に閲覧できるかどうかだけでなく、SEOや広告の費用対効果にも関わる重要な要素です。一方で、専門的な項目が多く、院長先生ご自身では「何から見直せばよいのか」が分かりにくい部分でもあります。
この記事では、ホームページの表示速度が遅くなる主な原因と、自院サイトの測定方法、今日から見直せる改善方法を紹介します。
歯科医院を探している患者さんは、検索結果から複数の医院サイトを開いて比較します。ページの読み込みに時間がかかると、医院の情報を見る前にページを閉じ、別の医院を探してしまいます。
Googleが公表したモバイルサイトに関する調査では、ページの読み込み時間が1秒から3秒になると、モバイルページから離脱する確率が32%高くなりました。1秒から5秒では90%、1秒から10秒では123%高くなるという結果も出ています。
とくに、歯の痛みや腫れなどですぐに受診先を探している患者さんは、ページが開くまで長く待つとは限りません。せっかく検索結果や広告からアクセスしても、医院の情報を見る前に離脱されれば、予約や問い合わせにつながりません。
Google検索では、ページの読み込みや操作性、レイアウトの安定性などを「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」という指標で評価しています。Core Web Vitalsは、検索順位を決める要素の一つです。
ただし、表示速度だけで検索順位が決まるわけではありません。コンテンツの内容や検索意図との一致など、さまざまな要素が検索順位に関係します。表示速度の改善は、SEO対策の一環として取り組むものと考えましょう。
リスティング広告では、広告のリンク先となるページの利便性も広告の評価に関係します。ページの表示が遅ければ、広告をクリックしたユーザーがすぐに離脱し、広告費をかけて集めたアクセスを十分に活かせません。広告を運用している場合は、広告の設定だけでなく、リンク先ページの表示速度も確認しましょう。
まずは「なんとなく遅い」という感覚ではなく、計測ツールを使って自院サイトの状態を確認しましょう。Googleが提供する「PageSpeed Insights」と「Google Search Console」を使えば、表示速度やページの状態を確認できます。
「PageSpeed Insights(ページスピードインサイト)」は、Googleが提供している無料の計測ツールです。調べたいページのURLを入力すると、モバイルとパソコンそれぞれのパフォーマンススコアや、改善できる項目を確認できます。
パフォーマンスのスコアは0〜100で表示され、90〜100が「良好」、50〜89が「改善が必要」、0〜49が「不良」です。ただし、スコアだけを見て「90点なら問題ない」と判断するのではなく、具体的な指摘内容まで確認しましょう。
「次世代フォーマットでの画像の配信」「レンダリングを妨げるリソースの除外」など、改善につながる項目も表示されます。トップページだけでなく、診療案内や料金、アクセスなど、患者さんがよく見るページも計測しておくと、自院サイトの課題を把握しやすくなります。
Google Search Consoleの「ウェブに関する主な指標」では、実際のユーザー環境から収集されたデータをもとに、ページの状態を確認できます。
ページは「良好」「改善が必要」「不良」の3段階で評価され、モバイルとパソコンそれぞれの状況も確認できます。どのページで問題が発生しているのかを把握できるため、改善するページの優先順位を決めるときにも役立ちます。
PageSpeed Insightsで個別ページの課題を確認し、Search Consoleで実際のユーザー環境におけるサイトの状態を確認する。この2つを使い分けることで、どこから改善すべきか判断しやすくなります。
表示速度が遅くなる原因はサイトによって異なります。歯科のホームページでは、とくに画像の容量やプラグイン、外部サービスなどがページの読み込みに影響します。
歯科医院のホームページでは、院内写真や設備、スタッフ、症例など、多くの画像を使用します。高画質の写真をそのまま掲載すると、ページの読み込みに時間がかかります。
カメラやスマートフォンで撮影した写真は、Webページに掲載するには大きすぎるサイズになっていることがあります。見た目には問題がなくても、ファイル容量が大きければ読み込みの負担になります。
そのため、画像は掲載前にWeb用のサイズへリサイズし、必要に応じて圧縮しましょう。元画像が4000×3000ピクセルなのに、ホームページでは1200×800ピクセル程度で表示している場合、画像そのものを表示サイズに合わせて小さくしておくことで、ファイル容量を抑えられます。
WordPressでは、予約フォームやセキュリティ対策など、さまざまな機能をプラグインで追加できます。ただし、プラグインによってはCSSやJavaScriptなどの読み込みが増え、ページの表示速度に影響します。
予約システム、SNSの埋め込み、チャット、アクセス解析、広告関連のタグなど、外部サービスの利用もページの読み込みに影響する要因です。動画の埋め込みや自動再生のスライダーなども、ページを重くする原因になります。
使っていないプラグインや不要なタグが残っていないかも確認しましょう。過去に導入したものの現在は使っていないサービスがあれば、削除や設定の見直しを行います。
表示速度を改善するときは、まず計測ツールで原因を確認してから対応します。画像の軽量化など自院で取り組める対策もありますが、サーバーやコードの変更など専門的な作業は制作会社に依頼したほうが安全です。
画像の軽量化は、比較的取り組みやすい改善方法です。「Squoosh」や「TinyPNG」などのツールを使えば、画像のファイル容量を減らせます。
画像形式も確認しましょう。写真にはJPEGやWebP、透過が必要な画像にはPNGやSVGなど、用途に合わせて形式を選びます。WebPなどの画像形式を利用できる場合は、JPEGなどから変更することでファイル容量を抑えられる場合があります。
画像はファイル形式だけでなく、サイズも確認してください。実際に表示する大きさより極端に大きな画像を使っている場合は、掲載するサイズに合わせてリサイズします。
WordPressを利用している場合は、画像の遅延読み込みが適切に設定されているかも確認しましょう。ページを開いた時点で必要のない画像を後から読み込むことで、初期表示の負担を減らせます。
画像を軽量化しても改善しない場合は、サーバーやWordPressの設定も確認します。
WordPressでは、キャッシュを利用してページの表示を効率化できます。キャッシュ系プラグインを利用する方法もありますが、サイトの構成やほかのプラグインとの相性によって不具合が起こることがあります。導入する場合は、設定後にページや予約フォームなどが正常に動作するか確認しましょう。
使っていないプラグインや不要なタグ、古い設定なども整理します。CSSやJavaScriptの最適化、サーバー設定の変更など、サイトの動作に関わる作業は、知識がない状態で行うと表示崩れや機能停止につながることがあります。
自分で対応できる範囲を超える場合は、制作会社に調査や改善を依頼しましょう。
画像の軽量化や不要なプラグインの整理を行っても表示速度が改善しない場合は、サーバーやWordPressのテーマ、サイトの構成など、より根本的な部分に原因がある可能性があります。
とくに、次のような状態なら、表示速度だけでなくサイト全体のリニューアルも検討しましょう。
このような状態なら、表示速度だけを改善するのではなく、サイト全体を見直したほうが効率的です。スマートフォンでの見やすさや診療情報の探しやすさ、予約までの導線などもあわせて改善すれば、表示速度以外の課題もまとめて解決できます。
当サイトでは、歯科医院に特化したホームページ制作会社を紹介しています。サイトのリニューアルを検討されている先生は、ぜひチェックしてみてください。
ホームページの表示速度が遅いと、患者さんが医院の情報を見る前にページを離れてしまいます。検索や広告からせっかくアクセスを集めても、ページが表示されなければ予約や問い合わせにはつながりません。
まずはPageSpeed InsightsやSearch Consoleを使って自院サイトの状態を確認し、画像の容量やプラグイン、外部サービスなど、改善できる部分を探しましょう。
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