インプラントは自費治療のなかでもとくに売上が高い歯科治療です。そのため、インプラントに注力している歯科医院にとって、インプラント治療を考えている患者さんを競合の歯科医院に奪われるのは絶対に避けたいもの。ここでは他院との競争に勝つために知っておきたい、インプラントの集患・集客を成功させるポイントを解説します。
インプラント治療を考えている患者さんに自院を選んでもらうには、競合の他院と差別化できるポイントをアピールすることが大切です。患者さんにアピールできるポイントとしては、立地をはじめ、院内の設備や清潔度、丁寧な対応、バリアフリー化などがあげられます。
また、パソコンやスマートフォンが普及している今、歯科医院の公式サイトの情報をクリニック選びの参考にする患者さんが増えています。そのため、来院する前から歯科医院の雰囲気や治療体制、治療へのこだわりなどが伝わる、透明性の高い公式サイトの整備が差別化には重要です。
ただし、ほとんどの歯科医院が自院のホームページを持っているので、公式サイトを制作するだけでは集客対策として十分とは言えません。そのほかの集患・集客方法も把握し、公式サイトの制作+αとして集客対策を検討しましょう。
SEO対策は検索エンジン最適化とも呼ばれ、検索結果で上位に表示されるための対策のことです。上位に表示されるサイトほど多くのアクセス数を見込めるため、集患したいターゲット層を自院の公式サイトに訪れてもらうにはSEO対策が重要になります。
ただし、医療系のWebサイトは人の生死にかかわる重要な情報としてGoogleにカテゴライズされていることから、情報に対する評価項目が特に厳しくなっている点に注意が必要です。検索結果に上位表示されるには、専門性・権威性・信頼性を考慮した適切なコンテンツ作成が重視されます。
MEO対策は、Googleマップに登録した歯科医院の検索順位を上げるためのWeb施策です。「地域名+業種名」「近くの歯科医院」のようなエリア系キーワードで検索するユーザーは、検索エリア内で歯科医院を利用したことがない顕在層がほとんどのため、新患を増やしたい場合に有効な対策となります。
また、Googleマップでは、地図情報のほかに口コミが表示されるのも特徴です。患者さんが歯科医院を選ぶ際の大きな判断材料になることから、Googleマップの口コミの存在も無視できません。MEO対策を実施しながら、患者さんから良い評価を得られる治療や対応に努める必要があります。
集患・集客方法として、有料のWeb広告を活用するという選択肢もあります。Web広告は大きく分けてリスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告の3つ。そのうちのリスティング広告は検索結果画面の上部と下部に表示される広告で、顕在層へのアピールとして有効です。ただし、広告であることがひと目で分かるようになっているため、クリックするユーザー数が限られてしまいます。
また、リスティング広告はクリックされるたびに広告費が発生するので、運用コストが常にかかることも注意が必要です。
ディスプレイ広告はバナー広告とも呼ばれ、Webサイトの広告枠に表示されます。もうひとつのSNS広告はユーザー間での拡散を狙い、インパクトを重視した内容を打ち出すのが特徴。どちらも潜在層にサービスを認知してもらいやすい一方で、認知だけに留まって集患・集客につながらない可能性もあります。
SEOやMEO対策などのほかに、歯科医院専用のポータルサイトへの登録・掲載も多くの顕在層にアプローチできる有効な方法です。歯科医院専用ポータルサイトとは、多くの歯科医院の情報を集めた巨大な情報サイトのこと。歯科医院専用ポータルサイトには、「EPARK歯科」「歯科タウン」「デンターネット」などがあります。
ポータルサイトに登録することで、より多くのユーザーと接触でき、公式サイトへの誘導を期待できます。ポータルサイトによって掲載条件や費用が異なるため、必要な費用やサイトごとの集客効果を調査したうえで、どのポータルサイトに登録するのか検討しましょう。
SNSで情報収集する人も多いため、SNSを活用した集客も行っていきましょう。SNSによってユーザー層や特徴などが異なるので、SNSやターゲットに合った運用が重要です。
たとえばTwitterは拡散性が高く、クリニックの良い評判が拡散されれば認知度を一気に向上できるメリットがあります。また、コミュニケーションの敷居が低いため、ユーザーの意見や要望などを集めやすいという利用価値もあり。一方で、悪い評判が拡散されるデメリットもあるほか、ユーザーから悪意のあるコメントが届くこともあります。
Instagramの場合は、ハッシュタグ機能でインプラントに関心の高いユーザーに情報を共有できるのがメリットです。ただし、Instagramは写真投稿がメインのため、集患につなげるには写真の質が求められます。
どのSNSを活用するにしても、制作業者などに任せきりにせず、院長やスタッフが責任を持って情報を発信していくことが大切です。
Web施策のほかに、看板やチラシを活用したアナログな手法も集患・集客に有効です。
たとえば看板は不特定多数の人の目につきやすく、インターネットをあまり利用しない潜在客や見込み客にアピールすることが可能。また、看板がきっかけでクリニックの公式サイトに訪問してもらえる可能性もあります。
看板を制作するなら、目につきやすいように目立たせることが大切です。ただし、看板に載せる情報を盛り込みすぎると訴求力が下がってしまうため、注意しましょう。
チラシは狙ったエリアの各家庭にしっかり配布できるのが強みで、歯科医院の存在を周知させる方法として利用されます。チラシを制作する際は、興味をもってもらえるように印象に残る内容やデザインを意識することが大切です。内容については、歯科医の情報や他院と違う点を分かりやすくアピールしましょう。
自院のホームページは持っていても、治療別に特化したホームページを制作している歯科医院は少ないため、SEO対策で成果が出やすいメリットがあります。
インプラント治療は専門性が高く、治療費も高額なため、どのクリニックで治療を受けるか慎重になる患者さんがほとんどです。治療に特化した専門のホームページを制作すると患者さんに「腕に自信がある」という印象を与えられ、治療技術への信頼性が高まる効果も期待できます。
また、インプラント治療に関するこだわりや実績、設備など信頼性の向上につながる多くの情報を掲載できるのも専門ホームページを作成するメリットです。
クリニックの強みである、「抜歯即時埋入」と「痛みを抑えた治療法」を打ち出したトップページ。
インプラント治療に興味はあるものの痛みへの不安から怖いイメージがある、1回で手術を終えたいと考えている人にアピールし、集患や治療へとつなげるデザインに仕上がっています。
歯科医院・医療専門のホームページ制作を行なっているゼロサンデザインの作成事例。
「難症例インプラントに対応」「経験と技術に基づいた安心の治療」という言葉をトップページのメインビジュアルに打ち出し、ホームページを訪れたユーザーに専門性の高いクリニックだと印象付けています。また、患者さんにとって安心できる情報をトップページに集約することで、歯科医院や治療への興味・関心を高める効果も期待できます。
歯科経営コンサルティングファームの株式会社アルファージールが手掛けたインプラント専門のホームページ。
インプラント治療の促進と患者獲得を目的に作成。ホームページと合わせて資料請求用の冊子も制作し、インプラント治療への理解を深める施策を打っています。また、医療費控除を自動で計算するJavaScriptが導入されており、高額治療へのハードルを低くしています。
あきばれホームページ歯科事業部のインプラントプランで作成された事例です。
メインビジュアルに「相談無料」という言葉を掲げ、気軽に相談できるクリニックであることをアピールしています。また、トップページにインプラント治療5つの特徴を掲載し、来院する前からどのようなインプラント治療を行なっているのか把握できる仕様に。「安心の5年無料保証」という言葉も、患者さんの不安を和らげています。
エリアマーケティングに自信!
ブランディングに自信!
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※1「乗り換えなどの主要駅は出口ごとのエリア、矯正歯科専門医院様や専門サイトの際はターゲットによるため、弊社にて調査のうえ判断させていただきます。」との記載があります。参照元:イグザクト https://www.ex-act.jp/